ゴールデンウィーク明けに見かける“白い綿毛”
桜の季節が終わり、新緑がきらめく5月上旬。仙台・広瀬川沿いを歩いていると、雪のように白くふわふわと風に舞う不思議なものを目にすることがあります。
たんぽぽの綿毛よりもずっと小さく、まるでコットンの糸くずのようなこの“白いフワフワ”。実はこれ、「ドロノキ(ヤナギ科)」という木の種子に付いた綿毛なんです。
正体は「ドロノキ」の綿毛付き種子
ドロノキってどんな木?

- ヤナギ科 Populus 属(ポプラの仲間)
- 和名では「ドロノキ」「ドロヤナギ」「ワタドロ」などの呼び名があります
- 川辺や湿地を好み、高さ20mほどに成長する落葉高木
綿毛の役割は?
- 天気が良く風のある日には、ドロノキが一斉に綿毛を飛ばす「柳絮(りゅうじょ)」現象が見られます
- この綿毛は“パラシュート”の役割を果たし、風に乗って数百メートル〜数キロ先まで運ばれ、着地後すぐに発芽します
俳句の季語にもなっている「柳絮(りゅうじょ)」とは?
項目 | 内容 |
---|---|
漢字の意味 | 「柳(やなぎ)」+「絮(わた)」= 柳のわた |
実際の意味 | 初夏にヤナギやポプラ(ドロノキ)の種子が、綿毛をまとって空を舞う現象。その綿毛自体をまとめて「柳絮」と呼ぶ |
俳句の季語 | 初夏の季語として使われる。例:高浜虚子「旧城址 柳絮とぶことしきりなり」 |
見かけたらやってみたいこと
- 手のひらでふんわりキャッチして観察
- スローモーション動画で“綿毛シャワー”を撮影
- 子どもと一緒に綿毛集め競争(服に付きやすいので帰宅前には払い落とすのを忘れずに!)
おわりに
5月の仙台で突如として現れる“白いフワフワ”の正体は、ドロノキの綿毛付き種子。
川沿いに多く見られるドロノキが一斉に種子を飛ばすことで、まるで真夏の雪のような幻想的な風景「柳絮(りゅうじょ)」が広がります。
新緑の季節ならではの風物詩を、ぜひ散歩しながら楽しんでみてください